第８９回選抜高校野球大会（３月１９日から１２日間、甲子園）の出場３２校が２７日、大阪市の毎日新聞大阪本社で開かれた選考委員会で決まった。

　２１世紀枠では選手１０人の不来方（こずかた、岩手）も選出された。日本高野連の八田英二会長は選考会後の会見で「どこが選ばれたのかという結果は、主催者のメッセージ」とし、不来方が甲子園に初出場する意味に触れた。全国に少人数で活動する高校野球部は多く、八田会長は「それに対する力強いメッセージになっていると思う」と、選考側の意向の強さを表した。

　１０人での出場は甲子園大会で初めてではない。ただ、選手にケガなどがあれば試合不可能の状況も起こりうる。しかし、竹中雅彦事務局長は「大会までに部員が増えるなどすれば、それはいいことだと思う」と今後のチームの変化に期待もした。また、部員増となった場合は、選考理由にそぐわないことになるのではないかという見方に「今回選ばれたのは、現在までの努力などがあったからで、問題はない」との見解を示した。