第89回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)の選考委員会が27日、大阪市内で開かれ出場32校が決まった。

 金メダル流、今井流で史上5校目の夏春連覇を目指す。作新学院(栃木)の左腕エース大関秀太郎投手(2年)は「史上4校しかない。自分たちしか狙えないので狙いたい。短い時間の中でベストをセンバツに持って行きたい」と意気込んだ。

 昨秋の関東大会は、3試合連続完投で優勝に導いた。だが、明治神宮大会で初戦敗退したこともあり、進化への挑戦を止めなかった。この冬は初めてプールトレーニングを敢行。同校OBでリオ五輪金メダリストの萩野公介も泳いだプールで、肩甲骨の可動域を広げ、肺活量を鍛えた。「球の勢いも変わってくる。世界で活躍する人に恥じないように」。体重は5キロ増え、ベンチプレスは20キロ増えた。

 昨夏V投手で西武ドラフト1位の今井とは、前年夏の地方大会で登録されながら甲子園でベンチを外れた共通点がある。「目標にしている投手。ピンチの時ほど強い気持ちでと言われている」。コンビネーションで勝負するタイプだが、助言通りピンチを迎えると球速が上がるという。注目の早実・清宮に対しても「いろんな球種を使って、内角を攻めないといけない」と真っ向勝負を宣言。初場所で優勝した稀勢の里に続き、大関が甲子園で頂点を狙う。【斎藤直樹】