県高校野球界の強豪・日本文理が監督人事を巡って迷走している。同校を09年夏の甲子園準優勝、14年夏ベスト4に導いた大井道夫監督(75)が3日、一部ニュースサイトの3月いっぱいでの退任報道を受けて同校で取材対応。退任を否定するとともに、今夏の大会後に鈴木崇コーチ(36)へバトンタッチする意思を明らかにした。1度は理事会で退任を決定した学校側は後日、大井監督と同校の神田純一理事長との間での話し合いを申し入れた。後任は決まったものの、意思確認の不十分さが表れたドタバタ劇で結論は先延ばしされた。

 大井監督は退任どころか、やる気に満ちていた。「3月で辞める気はありません」と、続投の意思を明確にするとともに、「夏の大会後に、鈴木(コーチ)に渡したいと思います」と自身の引き際まで明言した。

 2日夜に「3月退任、4月鈴木新監督就任」の報道がニュースサイトで流れると、大井監督は「直接話したい」と報道陣の取材に応対することを決めた。3日午前、大井監督のもとに、取材を受けることを知った神田理事長から話し合いの場を持ちたいとの電話が入ったという。大井監督は「そこで夏の大会後に交代させてくださいとお願いするつもり」だった。