彦根東(滋賀)の秀才左腕が、龍谷大平安を2安打に抑えた。

 先発の増居翔太投手(2年)が9回2安打2失点で完投した。2回には連続四球から2点を失ったが、その後は落ち着いた投球で失点を許さなかった。増居は「甘いところに投げると打たれるので、厳しいコースをついた」と振り返った。

 彦根東は県内屈指の進学校。その中でも増居は、校内テストで学年320人中、20~30位になることもある。平日は毎日1時間の勉強を欠かさない。「目標は高く持って」と京大進学を目指す。13年に初めて夏の甲子園出場したのを見て、文武両道の彦根東に入学を決めた。冬の投げ込みの成果で秋に120キロ中盤だった球速が、134キロまで上がった。文武両道を体現している。

 村中隆之監督は、13年に甲子園へ導いた当時のエースの名前を挙げて「同じ感じ。打たれながら、何とかきっちりやる。けん制も上手であわてない」とたたえた。4年ぶりの夏の甲子園へ、春の経験を力にしていく。【磯綾乃】