招待された感謝の気持ちをアーチで恩返しした。昨年6月に訪れた三重県での招待試合以来、4地域連続で1発。雨の中でも訪れた1500人の観客の期待に応えた。「悔しい結果に終わるのはふがいないし、情けない思いが募る。(大観衆の前での試合は)醍醐味(だいごみ)でもあるし、満足して帰っていただくのは、自分の中でもモチベーション」と笑顔で話した。

 修正能力の高さも証明した。前日の2試合は、計6打数1安打でノーアーチ。「打てなくて、申し訳ない気持ち」と謝罪し、宿舎に帰った後に全員で約30分間素振りした。22日の春季関東大会で作新学院(栃木)に敗戦した翌日から3日間は試験で勉強に集中。「(バットの)ヘッドが返るのが遅かったり、前に突っ込んだり」と微妙にずれた感覚を戻した。

 史上2人目の通算100号へ、カウントダウンに入った。100号への意識を問われ「周りから言われないと言えばウソですし、意識しないというのもウソ。でも、そんなに変わらないです」。今月は16戦8発。現時点で来月は愛知県、香川県での招待試合を含む13試合以上が予定されている。5月と同じペースなら、大台に到達する。【久保賢吾】