大阪桐蔭・石川瑞貴内野手(3年)が、チームを春夏8度目の決勝に導く決勝打を放った。

 2-1と勝ち越した直後の5回表の一塁守備で、一塁走者に同点のホームインを許す三塁への悪送球。攻守交代でベンチに戻ると、エースの柿木から「打って返せよ」と声がかかった。

 石川ももちろん、そのつもり。リベンジの機会はすぐにやってきた。その裏2死満塁で、打席が回った。次打者の山田から「背負うな。思いきってバットを振ってこい」という西谷浩一監督(48)の言葉を伝えられ、内角高めのストレートに思いきりバットを振りきった。打球は中前に落ちる2点適時打に。「捕られたかなと思いましたが、振り切った分、落ちてくれました」と喜んだ。

 エースの激励も、西谷監督の助言も好打に替え「声の力も大きかったです」と石川。大阪桐蔭のチーム力がこもった決勝打になった。