<全国高校野球選手権:桐光学園7-0今治西>◇9日◇1回戦

 「神奈川のドクターK」桐光学園・松井裕樹投手(2年)が1試合22奪三振の驚異的な大会新記録を樹立した。2安打完封で自ら3ランを放つ投打にわたる活躍で快勝した。「ちょっと出来過ぎですね」と話しながらも、クールな表情は崩さなかった。6回の2死目から9回まで10者連続奪三振と、完璧な投球で試合を締めた。伸びのある直球に加え、鋭く縦に落ちるスライダーだ。腕の振りが変わらないため、今治西の各打者が「振らないと決めていたのに、思わず手が出た」と言うほど、抜群のキレだった。神奈川大会では46回3分の1で68奪三振。注目されていた左腕は「プレッシャーをハードルにどんどん成長したい」と次戦以降を見据えた。