<高校野球IBAF18U世界選手権:日本4-2韓国>◇6日◇予選第2ラウンド◇韓国・木洞

 第2ラウンド第2戦。日本は韓国を4-2で破り2勝2敗とし、優勝争いに踏みとどまった。日本は6回に4点を先制。先発の藤浪晋太郎投手(3年=大阪桐蔭)が韓国打線を2失点に抑えた。明日7日は米国と対戦する。日本000004000=4韓国000000200=2【日】藤浪【韓】シム・ジェミン(左腕)リ・コンウク(右腕)

 <1回>

 日本は1番森は内角直球を詰まりながらも右前安打。2番金子は送りバントしたが森が二封。1死一塁。3番田村は二ゴロ併殺打で無得点。

 韓国は1番が中飛。2番は外角スライダーで空振り三振。3番は2-0から直球で三ゴロ。藤浪が3者凡退に抑えた。

 <2回>

 日本は4番大谷は直球をはじき返す。投手のグラブをかすめ中前に抜けるかと思われたが二ゴロ。5番笹川は投ゴロ。6番水本は遊ゴロ。韓国の184センチ左腕が見事な投球。144キロ直球に大きなカーブ、スライダー。バックの守りも堅い。

 韓国は4番が外角スライダーで空振り三振。2個目。5番は146キロ直球で詰まらせ二ゴロ。6番は2-0から143キロ直球を左前安打。7番は146キロ直球で左飛。無得点。

 <3回>

 日本は7番高橋が140キロ直球に空振り三振。8番北條は遊撃内野安打。1死一塁。9番伊与田は送りバントを決め1死二塁。先制のチャンス。1番森は3-2から変化球をうまくすくい上げたが中飛。無得点。

 韓国は8番がスライダーで空振り三振。3個目。6球すべてスライダー。9番は三塁線へバント安打を決め1死一塁。1番はスライダーを打って左飛。2番の時暴投。しかし一塁から一気に三塁を狙った走者がタッチアウト。無得点。

 <4回>

 日本は2番金子が142キロ直球にやや差し込まれ二ゴロ。3番田村は中飛。芯で捉えたがセンターが背走してキャッチ。4番大谷は116キロのカーブで二ゴロ。3者凡退。

 韓国は2番が投手前にバント安打。3番はスライダーで空振り三振に倒れたが一塁走者が二盗成功。1死二塁。4番は直球で投ゴロ。2死二塁。5番は直球で右邪飛。無得点。

 <5回>

 日本は5番笹川が外角チェンジアップで空振り三振。6番水本は低めカーブで空振り三振。7番高橋に代打田端。田端はファウルで粘ったが最後は変化球を引っかけ遊ゴロ。無得点。

 韓国は6番が中前安打。これが4本目。7番はバスター。前進守備の三塁手の頭上をワンバウンドで越える。一塁走者が一気に三塁を狙ったが左翼の大谷が三塁へ素早い送球。タッチアウトで1死一塁。8番は遊ゴロ。二封し2死一塁。9番は149キロ直球で空振り三振。5個目。無得点。大谷の好守が藤浪を救った。

 <6回>

 日本は8番北條が四球で出塁。9番伊与田も四球を選び無死一、二塁。1番森は初球すっぽ抜けたカーブがヘルメットに当たり死球。無死満塁。2番金子は二ゴロ。二塁手が飛び付いて捕ったが二封のみ。三塁から北條が生還し日本が先制。3番田村の初球に暴投。伊与田が帰り2点目。田村は中前安打で1死一、三塁。4番大谷は当たり損ねの投ゴロ。2死二、三塁。5番笹川の初球は暴投。金子が生還し3点目。笹川は中前適時打を放ち4点目。6番水本は二ゴロで攻撃終了。韓国のミスにもつけ込み大きな4点を奪った。

 韓国は1番が左飛。2番が二ゴロ。3番は右飛で3者凡退。藤浪がピシャリと抑えた。

 <7回>

 韓国は先発に代え右腕のリ・コンウクが登板。日本は7番田端が高く上がった左飛。8番北條は空振り三振。9番伊与田も空振り三振。3者凡退。

 韓国は4番は3-2からスライダーが外れ四球。藤浪、これが初めての四球。ここで小倉監督がマウンドへ向かいひと呼吸置く。5番は遊ゴロ。二封のみで1死一塁。6番は一ゴロ失策。1死一、二塁。7番は四球。1死満塁。8番は三塁線を痛烈に破る二塁打。2者生還し2-4に。9番は四球で再び満塁。1番は三飛で2死満塁。2番は初球151キロ、2球目150キロ直球で追い込み最後は三ゴロ。2点で食い止めた。

 <8回>

 日本は1番森が中飛。2番金子は二ゴロ。3番田村は見逃し三振。

 韓国は3番が遊ゴロ。4番がスライダーで空振り三振。6個目。5番は左飛で3者凡退。藤浪はここまで6安打2失点。

 <9回>

 日本は4番大谷がフォークボールで空振り三振。5番笹川は中飛。6番水本は空振り三振で3者凡退。

 韓国は6番が大きな左飛。7番が二ゴロ。8番は四球で2死一塁。9番は遊ゴロに仕留め試合終了。韓国は優勝の可能性がなくなった。

 【日本先発メンバー】1(捕)森2(一)金子3(三)田村4(左)大谷5(右)笹川6(中)水本7(指)高橋8(遊)北條9(二)伊与田先発投手

 藤浪

 【高校日本代表メンバー】

 ◆監督◆小倉全由(日大三)

 ◆コーチ◆吉田洸二(清峰)大野康哉(今治西)

 ◆投手◆大谷翔平(花巻東)岡野祐一郎(聖光学院)佐藤拓也(浦和学院)神原友(東海大甲府)浜田達郎(愛工大名電)藤浪晋太郎(大阪桐蔭)大塚尚仁(九州学院)

 ◆捕手◆田村龍弘(光星学院)中道勝士(智弁学園)森友哉(大阪桐蔭)

 ◆内野手◆菅原拓那(常総学院)田端良基(大阪桐蔭)城間竜兵(光星学院)伊与田一起(明徳義塾)北條史也(光星学院)金子凌也(日大三)

 ◆外野手◆呉屋良拓(浦添商)笹川晃平(浦和学院)高橋大樹(龍谷大平安)水本弦(大阪桐蔭)※大阪桐蔭・森以外は全員3年生

 

 【大会概要】

 IBAF(国際野球連盟)が主催する18歳以下の選手による大会。日本としての初出場は82年の大学選抜、99年に沖縄県選抜。日本代表としては04年が初で、この時は準優勝だった。今大会は、米国、韓国など参加12チームが2グループに分かれ、第1ラウンド(R)では1回戦総当たりのリーグ戦を行う。各グループの上位3チームが第2Rに進出し、第1Rで対戦していないグループの3チームと対戦。第1Rと第2Rの成績を合わせて1~6位を決定する。決勝Rでは1位と2位、3位と4位、5位と6位による順位決定戦を行う。

 グループAは米国、韓国、ベネズエラ、オーストラリア、コロンビア、オランダ。

 グループBは日本、カナダ、台湾、パナマ、チェコ、イタリア。

 【大会ルール】

 DH制を採用し、5回終了時に15点差、7回終了時に10点差がついていればコールドゲームが成立する。9回終了時に同点の場合は、延長10回からタイブレーク方式を採用。無死一、二塁から攻撃を開始する。その際、どこからスタートするかは自由に選ぶことができる。バットは木製を使用する。