<高校野球・春季北海道大会:北照9-2北海道尚志学園>◇2日◇1回戦◇札幌円山

 北照が史上5校目となる道大会100勝目を春4年ぶりの勝利で決めた。1年生3番、大野雅也一塁手が2-2の4回に決勝打を放つなど、4打数4安打4打点の大活躍。投げては4回から登板したエース、五十嵐海人投手(3年)が、4イニングを2安打5三振の完ぺきなリリーフで投打がかみ合い、9-2の7回コールドゲームで圧倒した。

 1年生のバットが北照に区切りの全道100勝目をもたらした。2-2で迎えた4回裏2死一、二塁。打者は3回に同点打を放った3番大野。初球の高めの直球を振り抜いた。中前に抜ける適時打。これが決勝打になったが、その勢いは止まらない。7回にはコールドを決める二塁打を放つなど、4打数4安打4打点の大爆発だ。大野は「迷わず振った。打てて良かった」と照れくさそうに笑った。

 伝統校の中で地区大会から3番を任された。リトルシニアの札幌中央シニアに所属していた昨年、北海道からただ1人、全米選手権に出場する日本代表に選ばれた。過去に同じく1年生からレギュラーを張った米野智人(ヤクルト)加登脇卓真(元巨人)らと肩を並べた。重圧に押しつぶされてもおかしくないが、ティーバッティングでは渡辺晴明主将(3年)がトスを上げてくれるなど、先輩たちの気遣いで自然とチームにとけ込んだ。4回から登板し、無失点に抑えた五十嵐投手も自身の活躍の前に「あいつはすごい。4回に点を入れてくれて自分のリズムで投げられた」と主役に指名した。

 小2のとき父靖之さん(44)が監督を務める地元の石狩緑苑台ファイターズで野球を始めた。チームを引き締めるため、ほかの選手以上に厳しい指導を受けたが、弱音は吐かなかった。中学時代は、毎日欠かさず約1時間、素振りなどの自主トレに励んだ。一気に頭角を現したように見えるが、実は努力の人だった。母洋子さん(42)は「中学まではお父さんからアドバイスをもらっていました。野球が好きなんで毎日、練習はしていましたね」と振り返る。

 過去、道内では4校しか達成していない大記録もまだ通過点だ。河上敬也監督(50)は「節目で自分が監督でいられるのは幸せ。大野は良く打った。夏に向けて経験してほしい」と話した。1年生がクリーンアップの一角を占める破壊力抜群の打線で、新たな歴史を刻んでいく。【松末守司】