<高校野球春季静岡大会:静岡3-2常葉学園菊川>◇4日◇準々決勝◇島田球場

 静岡が常葉学園菊川に競り勝ち、2季連続の東海大会(25~27日・岐阜)出場に王手をかけた。1回に強風の影響もあり2失点したものの、6回に3番中沢彰太外野手(3年)の三塁打と4番小野慶典(けいすけ)外野手(3年)の犠飛で同点。8回に小野がソロ本塁打を放ち試合を決めた。東海大翔洋、静岡商、静清も勝ち、ベスト4を中部勢が占めた。準決勝は今日5日、浜松球場で行われる。

 小野が強風を味方につけた。同点の8回2死、カウント1-1から3球目のスライダーを逆らわずにスイングした。この日、左翼方向へ吹き荒れた風速10メートル超の風に乗りスタンドイン。高校通算14本目の本塁打でチームを常葉学園菊川戦3季連続勝利へ導いた。「風で打球が伸びていたので、乗ってくれるだろうと思った」。左翼の守備で悩まされた風を生かす技ありの一打だった。

 1回の守備で中堅の中沢が打球の伸びに追い付けず、右翼の榛葉忠義(3年)が失策するなど風が絡んで2失点。打線も相手エース岩本喜照(3年)にタイミングをずらされ、5回まで2安打に封じられた。昨秋の県大会準決勝で富士市立・塚本智投手(3年)の前に敗れた展開がよみがえる。

 微妙に変化するボールの前に無安打だった小野は、その対応に冬を費やした。2点を追う6回に中沢が三塁打で1点差としてからも「ゴロでも1点と思い打点だけを意識した」と、欲を出さずに変化球を中堅への犠飛につなげた。

 技術の進歩を示す2打点にも「自分よりバッテリーを褒めてあげたい」と、2回以降3安打無失点で踏ん張った渡辺義(せいぎ)投手(3年)と外山伊吹捕手(2年)に感謝した。その謙虚な姿勢こそがレベルアップを促している。「秋は大事な場面で4番として働けなかった」悔しさの分だけ力をつけた小野。2年ぶりの県制覇、その先に待つ東海大会での昨秋初戦敗退の雪辱へとけん引する。【石原正二郎】