主砲として聖地に立つ!

 センバツ(21日、甲子園)に出場する駒大苫小牧(北海道)の若松大地左翼手(3年)が12日、4番の座を射止めることを誓った。チームはこの日、北海道をたち、開幕前合宿の愛知入り。気合と覚悟を込め、頭を刈り込んだ若松は「人生で1度も4番で打ったことがない。打ってみたい」と憧れを募らせた。

 今回の直前合宿では今日13日の中京戦(岐阜)を皮切りに7試合以上が組まれ、その成績が本番での打順決定の判断材料となる。若松は昨年秋の室蘭地区と全道、明治神宮大会で主に1番と3番だったが、佐々木孝介監督(27)も「パンチ力がある。練習への意識も高い」と、胸の中には4番起用の構想はある。

 勝負強さはチーム随一だ。地区と全道、明治神宮大会の公式戦全9試合で打率は2割7分9厘ながら打点はチームトップの7打点を挙げた。2月の鹿児島・種子島合宿での紅白戦では全5試合で4番に座った。「4割くらいは打てた」と手応えをつかんだが、それでも浮かれなかった。合宿中は1日最低500本の素振りを課せられたが「自分がやらなきゃいけない」との思いから毎日倍の1000本を振り込んできた。

 昨夏の南北海道大会準優勝メンバーの1人。レギュラーだっただけに、先輩たちと甲子園まであと1歩届かなかった悔しさは大きい。「(前の)3年生が残してくれた泥くさい野球を意識したい」。冬場3キロ増量し、速くなったスイングスピードを武器に、4番をつかむ。【保坂果那】※学年は新学年