<センバツ高校野球:龍谷大平安16-2大島>◇25日◇1回戦

 春夏通算最多70回目の出場の龍谷大平安(京都)は、同校の春最多となる16点で大島(鹿児島)を圧倒。京都府勢春70勝の記念の勝利となった。

 3回の先発左腕・元氏の公式戦1号が、龍谷大平安にとって春最強発進の始まりだった。5回は常が2ランで続き、6回は9人攻撃で5点、8回は11人攻撃で7点を奪取。先発全員の17安打で16点を重ねた。春38回目の出場にして同校史上最多16点を挙げ、現校名初のセンバツ勝利を飾った。

 序盤は、原田英彦監督(53)の不安があたった。大島応援団の熱気に押され、リードを奪えず。4番の河合主将も「圧倒しなければいけない試合なのに」と、相手ペースにいらだった。だが5回1死満塁で救援したエース中田がけん制で一塁走者を刺し、三振でピンチを切り抜けると一気に流れをつかまえた。

 試合後の校歌斉唱。大島応援団からも手拍子を送られた。「敵でも、本当に気持ちのいいチームでした」と原田監督は目を潤ませた。圧倒した相手に感動をもらい、近畿王者の春が始まった。【堀まどか】