ドラフト候補、東総工(東千)の主将、杉山翔大捕手(3年)が無名校を夢舞台へ導く。

 勝ち進めば準々決勝でセンバツ出場の安房、準決勝では東海大望洋との対戦が見込まれる。安房には昨夏、東海大望洋には今春の県大会準々決勝で敗れている。それだけに「やられたリベンジを」と意気込む。

 身長は173センチと捕手としては小柄ながら遠投115メートル、捕球から二塁送球まで1・75秒という高校生離れした肩を持つ。新チームになってから相手チームに二盗を許していない。イニング間の二塁送球でアピールすると相手が走ってこない。「肩だけで走ってこない。ありがたい。助かってます」。杉山も50メートル走6・1秒というチーム最速タイムを持つが、自分が捕手なら「走れない」と笑う。それだけ肩には自信がある。

 高校卒業後はプロか大学かで迷ってはいるが「最終目標はプロ」。だがその前に「今のメンバーと1日でも長く野球をしたい」と最後の夏にかける。