第91回全国高校野球選手権神奈川大会(7月12日開幕)、千葉大会(7月10日開幕)の組み合わせ抽選会が13日、それぞれ行われた。189校が参加する神奈川では、慶応が4季連続の甲子園を目指す。本大会は8月8日から15日間、甲子園球場で行われる。

 慶応のドラフト候補右腕、エース白村(はくむら)明弘(3年)は、課題の制球力を克服し、最後の夏に臨む。

 優勝候補と期待されたセンバツでは、1点リードの6回に自らの2四球から逆転を許し、まさかの初戦敗退。春季大会後は、徹底的に制球力の向上に取り組んだ。毎日の投球練習は、100球から150球へと増やし、厳しいコースを意識した。「特にセットポジションからのコントロールが悪かった。投球練習の中で(セットの)割合を増やした」と、弱点を改善した。

 球速を上げるため、腕回りも太くした。腕立て伏せ150回、懸垂100回と基礎トレーニングの回数を増やした。直球の平均は140キロ台になり、2週間前の熊本遠征では自己最速を1キロ更新する147キロを出した。

 一方、春からの大改造で、腰に疲労を抱え、6月に入りペースダウンした。だが、「もう結構(疲れは)とれた」と開幕には間に合わせるつもりだ。

 ドラフト制以降、慶応初の直接プロ入りを視野に入れている。「(今の気持ちは)五分五分。まずは夏が終わってから」と目の前の戦いを見つめる。初戦は18日、関東学院-逗葉の勝者と戦う。「1つ1つという意識で。甲子園での優勝が自分の完成品だと考えている」と春の雪辱を誓い、チーム4季連続甲子園出場を目指す。