宮城の夏も「本田圭佑」が沸かす!

 全国高校野球選手権宮城大会の組み合わせ抽選会が22日、仙台市民会館で行われ、出場78校の対戦相手が決まった。サッカーW杯日本代表FW本田圭佑(24)と同姓同名の2年生右腕・本田圭佑がエース背番号を付ける東北学院は7月14日、仙台三と初戦を戦う。大会は同10~24日。決勝戦はクリネックススタジアム宮城で行われる。

 ビッグマウスとはほど遠い、謙虚な本田圭佑が東北学院にいる。対戦相手が決まっても、普段と変わらない表情で85球を投げ込んだ。球速はさほど速くはないが変化球は多彩でカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ。本番の大事な場面では現在、習得中の「シュート」を決めたいところだ。

 中学時代に同姓同名のサッカー選手がいることに気がついた。だが14日、W杯南アフリカ大会初戦のカメルーン戦で決勝点を決めると「さすがに驚いた」と振り返る。友人からも突っ込まれ一躍、人気者だ。

 春からエースになった。だが気の弱さからか「名前負け」することが多い。春季中部地区2回戦では甲子園経験校の仙台商に3-6。だが敗者復活戦で再戦した際には、名前に慣れたのか逆に9-5で下している。その弱点を日本サッカー界のエースから学び克服する。「本田選手は『わがまま』とか『自我が強い』とか言われるけど、自分にはそれが足りない。2年生だけど大胆に攻めたい」とテレビ画面からパワーをもらっている。

 東北学院の夏最高成績は8強。岡田ジャパン同様に4強入りが悲願だ。だが本田は「目標は4強じゃない。当然、甲子園です」と、これもW杯前の本田圭佑の「優勝を目指していいと思う」とかぶるコメント。両校勝ち進めば準々決勝で対戦する仙台育英戦が大きな山となる。【三須一紀】

 ◆本田圭佑(ほんだ・けいすけ)1993年(平5)4月24日、仙台市生まれ。小3から西中田ゴールデンアクロスで野球を始める。柳生中では遊撃手。投手を本格的に始めたのは高校からで1年秋からベンチ入り。サッカー経験はなし。家族は両親、弟。右投げ右打ち。176センチ、64キロ。血液型A。