米サンフランシスコ連邦高裁は22日、大リーグの最多本塁打記録を持つバリー・ボンズ被告(50)に対し、薬物使用に関する証言が司法妨害にあたるとして有罪とした連邦地裁の判決を覆し、無罪判決を出した。

 ただ、検察側は連邦最高裁に上訴できる。複数の米メディアが報じた。

 ボンズ被告は、2003年の連邦大陪審で証言した際の偽証罪など4件で起訴され、11年にサンフランシスコ連邦地裁の陪審が、不明瞭な供述を行って司法妨害をした件は有罪とし、ほかの3件は陪審員の意見が一致せずに裁判が打ち切られていた。

 ボンズ被告は「きょうのニュースは長年、待ち望んでいたものだ」と声明を出した。大リーグ歴代最多の762本塁打を放ったスラッガーは、筋肉増強剤の使用などが影響して野球殿堂入りを果たせていない。