マリナーズからFA(フリーエージェント)になっていた岩隈久志投手(34)と大筋で合意していたドジャースとの交渉が決裂していたことが16日(日本時間17日)、明らかになった。

 FA交渉解禁後、6日(同7日)の段階で米メディアなどによると3年総額4500万ドル(約54億円)で合意に達し、その後は詳細の条件を煮詰めている段階だった。その一方で、11日までに岩隈自身が渡米し、ロサンゼルス市内の病院で受けたフィジカルチェック(身体検査)で異常が発見されたとの情報なども流れ、正式発表されない状況が続いていた。その後、ド軍と岩隈側は条件の見直しも含め、交渉を継続していたが、最終合意にいたらず、この日までに断念。岩隈は古巣マリナーズとの再交渉を含め、あらためてFA市場で新天地を探すことになった。

 岩隈との交渉が決裂したことで、先発補強を目指すド軍はポスティングでメジャー移籍を目指す広島前田健太投手(27)の獲得に方針転換。一両日中にも本格交渉に乗り出すことになりそうだ。前田自身、現在は家族と一緒に渡米中でもあり、ドジャースタジアムなどの施設見学をはじめ、本格交渉、住環境チェックなどが可能な状況。代理人のアダム・カッツ氏らとの情報交換を進めているものとみられており、前田の動向も一気に慌ただしくなりそうだ。