マーリンズのイチローがナショナルズ戦で2週間ぶりの先発となる「1番左翼」で出場し4打数4安打と大暴れした。1回に速球を中前へ運んだのが合図だった。5回には左前打を放ち、同点のホームを踏んだ。昨年8月18日以来の1試合4安打。四球を含め全5打席で出塁してチームの連敗ストップに貢献した。レギュラーのイエリチが腰の不調を訴え急きょ回ってきた出番で完璧に仕事をこなし「久しぶりに野球やった感じしますね」と心地よさそうに振り返った。

 1試合で打率を5分4厘も上げ、通算3000安打に残り46本として今季中に到達するペースに乗せた。ESPN電子版によれば「42歳以上の4打数4安打」は86年のピート・ローズ以来だという。そのローズの最多安打記録にも、日米通算であと23本に迫った。現役メジャー最年長野手の活躍で6勝目を手にした右腕エースのフェルナンデスは「俺にとって、イチローは“神”だ」と畏敬の念を示した。

 ▼イチローが昨年8月18日ブルワーズ戦以来の1試合4安打。1試合5打席以上で全打席出塁はマリナーズ時代の10年9月21日ブルージェイズ戦(4打数4安打、1四球)以来6年ぶり。大リーグ通算3000安打へあと46本だが、チーム42試合で19安打はシーズン終了時3008本のペース。再び今季中の3000本到達ペースに戻した。今季は日本人選手の猛打賞は初めて。