マリナーズ岩隈久志投手(35)が今季3勝目を挙げ、日本選手では5人目のメジャー通算50勝をマークした。アスレチックス戦に先発し7回を3失点と役割を果たした。打線も17安打で13得点の猛攻で援護。大リーグ5年目で節目に到達し「1つ1つ積み重ねてきた。いろんな人の支えや助けがなかったらできなかったと思うし、すごく感謝しています」と笑顔で語った。

 中継ぎからはい上がり、1年目から先発ローテに欠かせない存在として結果を出し続けてきた。野茂のような決め球も、松坂のような速球もないが、安定感は群を抜く。ストライク率(67・6%)や9イニング当たりの与四球数(1・81)は過去の4人を上回り、50勝時の勝率(6割3分3厘)も1位だ。この日も自慢のコントロールがさえ、踏み込んでくるア軍打線に対して内角球を効果的に使った。今季初の無四球試合も記録し「厳しく攻めた結果がいい形になった」とうなずいた。

 4月は未勝利に終わったが、5月は3勝1敗と本来の姿を取り戻しつつある。本拠地での今季初勝利となった岩隈は「大リーグで1つ勝つのが大変だと感じるし、これからも勝てる投球をしていきたい」とさらなる貢献を誓っていた。

 ▼岩隈が日本人投手で5人目の大リーグ通算50勝に到達。121試合目での到達は松坂の112試合に次ぎ2番目のスピード。5人の通算成績を比較すると、勝率は50勝到達時、通算ともに岩隈が最高。防御率、クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)の割合も岩隈がトップだ。