<オープン戦:タイガース1-2レッドソックス>◇15日(日本時間16日)◇フロリダ州レークランド

 首脳陣もひと安心だろう。米大リーグ、レッドソックスの松坂は、オープン戦4度目の登板で初めて得点を許さず、5回2安打と結果を残した。

 これまでは調整と割り切り、握りを新しくしたカットボールにこだわって投球を組み立てた。その影響もあって3試合で計13失点と打ち込まれ、米メディアには「先発5番手の松坂をローテーションから外すべき」との論調さえ挙がっていた。

 だが、この日は速球とカットボールを適度に織り交ぜてカウントを整え、5三振を奪うなどタイガース打線を寄せ付けない。特に速球は「低めにいったボールも非常に力はあった」と自己分析。開幕までに仕上げなければならない部分は残すものの「(開幕で)最低限このくらいできるようにしておかないと」と、納得の投球となった。

 記者会見での右腕は「もう少しいろいろ答えられればいいけど、そういう状況じゃない」と東日本大震災の被害者を気遣い、表情を緩めることはなかった。フランコナ監督は「ストライク先行で結果を出し、よく投げた」と評価した。