ドジャースは6日、球団の医療部門に長く携わってきたフランク・ジョーブ博士が同日朝、カリフォルニア州サンタモニカで死去したと発表した。88歳だった。AP通信によると、死因は分かっていない。

 ジョーブ博士は1974年にドジャースの左腕投手の左肘腱(けん)の移植手術に成功。選手の名を取って同手術は「トミー・ジョン手術」と呼ばれるようになり、肘の治療法として球界に定着した。数多くの手術を執刀し、日本選手ではロッテ時代の村田兆治や巨人時代の桑田真澄が受けている。

 死去を受け、ジョン氏は「野球界は偉大な人物を失った」と哀悼の意を示し、大リーグのセリグ・コミッショナーは「野球界の医療に改革をもたらした偉大な紳士。深い悲しみに包まれている」と悼んだ。