<マリナーズ5-6ツインズ>◇27日(日本時間28日)◇セーフコフィールド
【シアトル(米ワシントン州)=木崎英夫通信員】マリナーズ・イチロー外野手(34)がツインズ戦でやっと今季50度目のマルチ安打を記録した。今ひとつ調子の上がらない今季を象徴するように、メジャー最低打率3割3厘に終わった05年と同じシーズン60度の最低ペースになっている。6試合ぶりのマルチ安打で、8年連続の200安打へあと26本とした。
相手との駆け引きに勝って打った1本とカウントの基本を忠実に踏まえての1本で、イチローが200安打へ前進した。
3回の第2打席、先発パーキンスとレドモンドの相手バッテリーは直球、スライダーを交互に織り交ぜる配球でカウントは2-3に。次の6球目に裏をかいてくるか、またその裏をさらにかいてくるか。6球目は組み合わせ通りの外寄りのスライダー。これをうまくバットに乗せ左前に運んだ。
日本ほど配球を重視しないメジャーで深読みは時として不利になることもある。「相手の脳みそを考えるよね。ただ、(思考が)働かない人が多いのでこっちは。それがあだになることも沢山ある、ということだね」と言った。
5回の第3打席は1ボールからの2球目、内角速球を打って出た。結果は打ち損じの詰まった打球になったが、ダイブする相手右翼手の前に落ちた。意図的に詰まらせたのかと聞かれ「あそこで詰まらせる意味がない。あのカウントで理由がない」と答えた。速球に絞れる打者有利カウントを教科書通りに狙いにいったまでのことだった。
この日の2本で今季174安打となった。球場には安打数ボードを掲げるファンもある中で「(カウント)ダウンした方がいいの?
どんどんヒット減っていくよ。永遠に到達しないよ、ダウンしちゃったら」と積み上げることの「カウントアップ」の意識は変わらない。残り29試合、1本を出す過程を大切にしながらイチローは打席に立つ。



