<社会人野球日本選手権>◇20日◇京セラドーム大阪◇2回戦

 米大リーグに挑戦する田沢純一投手(22=横浜商大高)を温存した新日本石油ENEOS(神奈川)が、ホンダ鈴鹿(三重)を4-1で破りベスト8に進出した。獲得を目指すレッドソックスはクレイグ・シプリー副社長兼国際スカウトが視察。大久保秀昭監督(39)は、今大会後にレ軍と交渉を行うことを明かした。

 メジャー8球団のスカウトが“田沢詣で”に集まったが、最後まで主役の登板はなかった。それでも水面下では着々と争奪戦が進行している。試合後、大久保監督は「(レッドソックスから)電話はありました。大会が終わったら時間を下さいということでした」と説明。大会が終了する23日以降にも、レ軍と交渉する考えを示した。

 17日の初戦は不在だったレ軍だが、2回戦は来日中のシプリー副社長兼国際スカウトが視察した。他球団のスカウトとは一線を画すように、ネット裏ではなく一塁側スタンドに座った。後方から1人でひっそりとグラウンドを見つめ、「滞在の目的については一切マスコミに話をするつもりはありません」と話すにとどめた。

 この日は“空振り”に終わったが、チームが勝ち続ける限り、この先3日間は大阪に滞在する予定になっている。レ軍は複数年のメジャー契約を検討しているとみられる。これまでもビデオ映像などで調査を続けてきたが、今大会で最終チェックを行い、大会後に交渉に入る予定だ。

 この日はレ軍のほかにもブレーブス、マリナーズ、メッツ、ジャイアンツ、フィリーズ、レンジャーズ、レッズのスカウトが視察に訪れた。争奪戦は過熱の一途をたどっている。

 田沢は5回からブルペン入りして救援に備えたが、4投手の継投で逃げ切った。今後は決勝まで3連戦になり、エースを温存したことは都市対抗との全国2冠を目指すチームにとっても大きい。今日21日の準々決勝は日立製作所と対戦する。「あと3試合なのでなんとか3回できるように、力になりたい。今日投げなかったので、明日は万全になると思う」と先発を志願した。【前田祐輔】