<マリナーズ3-1レンジャーズ>◇9日(日本時間10日)◇セーフコフィールド
【シアトル(米ワシントン州)=木崎英夫通信員】マリナーズ・イチロー外野手(35)がレンジャーズ戦で二塁内野安打、投前バント安打、左二塁打と7月初の3安打を記録した。この3本で今季123安打とし、前人未到の9年連続200安打へ残り、77試合で77本の1試合1本ペースに乗せた。試合は0-1の8回裏、イチローの二塁打から逆転し、首位レンジャーズに3・5ゲーム差に迫った。
11試合ぶりの固め打ちを決める最後の1本がチームの勝利を呼び込んだ。1点を追う8回の第4打席、マウンドには対左打者の被安打率2割を誇る左腕ウィルソンが上がった。150キロを超える伸びのある速球でツーストライクと追い込まれた後の4球目だった。外角低めに変化するスライダーにバットを出し、右手1本で左へ運ぶ。左翼マーフィーが前進してダイビングしたが打球はグラブに当たって後方へと転がって行った。
「いつもダイブしてほしいから僕は。してほしいな~と思いながら行ってましたけどね」。見た目にはアピール度抜群のダイブ捕球だが、実は足元でキャッチできるものが多く捕球率を低くするという持論がある。その通りに相手左翼は捕り損ね、イチローは二塁打を稼いだ。これが口火となり5番グティエレスに試合を決める3ランが飛び出した。
足で稼いだ内野安打、相手三塁手の無警戒を見抜いて三塁線へ転がしたセーフティーバントと持ち味を発揮した3本でメジャートップの123本積み重ねた。残り試合数は77。1試合1安打ペースで200本へと到達できる。これには「ああ、そうだね。まあ、いいんじゃないの」と素っ気ない。ところが、前日に規定打席に達し、イチローを抜いて首位打者に躍り出たツインズ・マウアーの話題に触れると話し出した。
「誰がそこ(打率トップ)に来るかによる。マウアーだったら全然いいよ。他のしょうもない選手だったらちょっとカチンとくるけどね。マウアーやったら許す」。自分と同じリーグ2度の首位打者を獲得し、技術はもちろん、野球への取り組み方に好感を抱く相手と今後は高いレベルでの打率争いにも挑む。
もっとも、「そこに来る人は変わるけども、いつも(首位を)争ってる相手は僕でありたいとは思ってますけどね」。浮き沈みの激しいタイトル争いだからこそ、自分との闘いが最後は実を結ぶことをイチローは知っている。



