【セントピータースバーグ(米フロリダ州)9日(日本時間10日)=四竈衛】左ヒザのケガで故障者リスト(DL)入りしているレイズ岩村明憲内野手(30)が、早ければ8月中にも実戦に復帰する可能性が出てきた。6月22日の手術後のリハビリが順調に進行。すでにキャッチボールの距離は約60メートルまで伸ばしており、驚異的な回復力で復帰のメドが見えてきた。
左ヒザの補助サポーターがなければ、故障者には見えないほどの動きだった。「今は落ちている筋肉を取り戻すところ。自分としては初期段階です」。それでも、キャッチボールでは、左足を高く上げ、フォロースルーの際は左足1本で踏ん張った。わずか17日前に手術をしたとは思えないほど、岩村の動きに違和感はなかった。
ただ急仕上げで復帰を急ぐつもりはない。「焦らない中で1日も早く、という気持ち。最終目標をいつにするかは決めてません」。すでに片手でのティー打撃も再開。トレーナー陣には、8月20日前後にマイナーの試合に出場する青写真もあるが、岩村に期限の執着はない。
5月24日のマーリンズ戦で、守備の際、スライディングを受けて負傷した直後は、複数の医師の診断で「前十字じん帯断裂」で今季絶望と見られた。だが6月22日の手術では「部分断裂」だったことが判明。まさに「奇跡」(岩村)と言える出来事だった。
故障後は、心配する日本のファンや知人から多くの激励を受けた。「そういう人たちに恩返しするのは復帰してから。あれだけの奇跡が起こったんだから、今度はグラウンドで奇跡を起こしたいですね」。岩村の口調は、その足取りと同じように力強かった。



