MLBのバド・セリグ・コミッショナーが13日、メジャー全球団GMとの会合で世界ドラフト制度の導入を含めたアマチュアドラフト改革について議論を行ったと、複数の米メディアが伝えた。同コミッショナーは会合の内容を公表しなかったが、出席した球団幹部の1人がAP通信に「大リーグは米国外の選手も対象に含めたドラフトの実現を望んでいる。現在、米国外の選手はFA扱いで個々に契約交渉をしているが、世界ドラフトを導入しスロッティング・システム(前年の成績の悪い球団から順にドラフト上位指名権を得る方式)にすることを希望している」と話した。

 日本を含めた世界のアマチュア選手を対象にした世界ドラフト制度の構想は、94、02年に日米間で話題になった。日本では08年オフに田沢純一投手が新日本石油ENEOSからレッドソックスへ、上位指名が確実なアマチュアとしては前例のない形でメジャー契約した。世界ドラフトが実現すれば、田沢のケースもドラフトを経由することになる。

 この日の会合はオーナー会議が行われるアリゾナ州パラダイスバレーで開かれ、私用で欠席したドジャース、アスレチックスの両GMを除いたGM28人が出席。ヤンキースのキャッシュマンGMは「非常に有益な会合だった」と話した。