日本ハム建山義紀投手(34)が5日、今オフにFA権を行使して、メジャー挑戦することを正式に表明した。この日球団側と会談し、球団も了承。「厳しいとは思うが、できないことはないと思う。サイドスローの利点を生かしたい。目標は斎藤隆さん(ブレーブス)。あの年齢でバリバリ投げているし、あれくらい投げたい」と、日本人最年長メジャー出場記録を目指し、34歳での挑戦が始まる。

 熱意がこもっていた。12年間所属した日本ハムの球団首脳と約1時間の会談を終えた建山は「慰留の言葉も受けたけど、僕の強い気持ちをくんで、あたたかく送り出してくれました」と、晴れやかに語った。東海大仰星高の同級生でもあるオリオールズ上原、同い年のブレーブス川上、レッドソックス岡島、メッツ高橋らの活躍が刺激になった。今季は主に中継ぎとして自己最多に並ぶ58試合に登板。防御率1・80と安定した投球を見せた。「1年間ずっと1軍で活躍するのが最低条件だと思った。今年はそれが満たせた」。充実のシーズンを過ごし、気持ちは固まった。

 すでに上原とはメールで連絡を取り、生活環境などの情報を収集済み。レッドソックス・ユーキリスなどの代理人を務めるジョー・ビック氏と契約を交わす予定で、新天地を求めていくことになる。「もちろんメジャー(契約)が1番だけど、これまでの同期生と比べたら立場的には薄いと思う。でも向こうでやりたい気持ちが強い。(現役は)年齢的にも向こうで最後になると思う」。条件面にこだわりはない。野球人生をかけて、夢を追いかける。【本間翼】