マー君の“孤独トレ”がスタートした。楽天からヤンキースに移籍する田中将大投手(25)が1月31日、コボスタ宮城の室内練習場で自主トレを行った。楽天の選手、スタッフがこの日、キャンプ地の沖縄・久米島へ旅立ったため、たった1人での練習。米国で半月遅れのキャンプインに照準を定め、マイペースに汗を流した。

 雪が吹きすさぶ朝、田中はひっそりと室内練習場に現れた。前日までにぎやかだったコボスタ宮城に、選手は自分だけ。楽天の面々はキャンプ地、久米島に向かって飛び立っていた。「みんな今ごろ空港ですか。こうなってみると寂しいなというのはありますけど、自分で選んだことなので」。昨年まで楽天で広報部長を務めたサポート役の佐藤芳記氏(36)に手伝ってもらい、約40分、キャッチボールとノックに集中した。

 昨年までなら2月1日は、田中も久米島でキャンプインしていた。7年間、体に染みついた“開幕”の瞬間。だが1人で迎えるその日も、今年は勝手が違う。球場施設が外部のソフトボール大会に貸し出されるため、この土日は室内練習場が使用できないのだ。

 “孤独トレ”開始早々にぶち当たった壁。いきなりの試練?

 にも、「まあ、でも投手なので。野手の方よりやることも多くないし、そんなに困らないですよ」。練習相手がいなくても、場所がなく別メニューになっても、“マー”ペースは崩さない。今日1日は、ボールを使わずウエートトレーニングに専念することにした。昨年も、WBCに備えて自分なりに調整を早めた経験がある。

 「2月1日に特別意識は全然ない」と、照準は最初から2週間後のヤ軍キャンプインに定めている。「今は自分の力をしっかり出せるコンディションをつくるのが、いちばん大事です」。渡米日は未定で、引っ越し準備も済んでいないが、限られた時間を有効に使うつもりだ。

 久米島入りした仲間へのメッセージを求められると、テレビカメラに向かっていたずらっぽく笑った。「僕がいなくて寂しいでしょうけど、頑張ってください」。自分も負けないくらい頑張っている。自分にも他人にも厳しい、マー君流の激励だった。【鎌田良美】