薬物使用による1年以上の出場停止処分を終えて復帰するヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手(39)が14日、球団との間に深い溝ができていることが分かった。複数の地元メディアが報じた。ロドリゲスは10日に球団幹部と直接会談し、薬物騒動を謝罪。これで和解したと思われていたが、幹部の対応はいまだに冷徹だった。

 ニューヨーク・デーリーニューズ電子版によると、球団幹部はロドリゲスの出来高契約について「我々は、あなたが達成するかもしれない数字を“節目の記録”とはみなさない」と伝え、「だから出来高は支払わない。裁判を起こすのは、あなたの自由だ」と言い渡したという。現在通算654本塁打でメイズ(元ジャイアンツ)の660本、ルース(元ヤンキース)の714本、アーロン(元ブレーブス)の755本などに到達すれば、それぞれ600万ドル(約7億2000万円)が支払われる契約になっている。

 さらに球団幹部は、ファン向けの謝罪会見をする場合は、他選手の迷惑になるためフロリダ州タンパのキャンプ地ではなく、本拠地ニューヨークのヤンキースタジアムを使うように伝えた。球団のつれない対応にショックを受けているのか、ロドリゲスはまだ返答してないという。