<ダイヤモンドバックス0-8ドジャース>◇1日(日本時間2日)◇チェースフィールド

ドジャース山本由伸投手(25)はメジャーリーグへの適応を問われた際に繰り返し、チーム全体のサポートに対して感謝を口にする。4月27日、敵地カナダ・トロントでのブルージェイズ戦前に、同僚のフリー打撃で球拾いをするため、リラックスしながら中堅付近で守っていた時だ。その間、ボブ・ゲレンフィールドコーディネーターと談笑。園田通訳を介さず直接、数分間コミュニケーションをとっていた。山本は「日本語ですよ」と冗談めかしたが「みんなが優しくしてくれているので」と笑った。

もちろん、会話は英語だ。同コーディネーターは「野球の話とか『どこに住んでるの?』とか、そんな話もしたかな。日本語は、僕は全く分からないから」。日常会話を交わすこともあるそうで「英語の上達がどれだけ早いことか。1カ月前に比べて、とてもよくなっている。進歩しようとしているのが分かる」と、言語の壁を越えようとする山本の姿勢に目を細めた。

そんな姿があるからこそ、自然とサポート体制も整う。「彼と少しでも同じ時間をともにしようと思ってね」と同コーディネーター。かつて、アスレチックスで監督を務めた経験もあり、ド軍でコーチ歴9年目。「野球は厳しい仕事。だから、楽しまなくてはいけない。僕はドジャースに9年間いるけど、ショウヘイもヨシノブも新天地だし、彼らを迎え入れたくてね」と語った。山本が言う“優しさ”の一端が見えた。【MLB担当=斎藤庸裕】