工藤打線のキーマンが、調子を上げてきた。3回2死二塁。ソフトバンク中村晃外野手(25)が右翼に鮮やかに打ち返し、先制の適時二塁打だ。「徐々にマシになっているという程度ですよ」。韓国・斗山の先発はキューバ代表でも活躍した右腕のユニエスキ・マヤ。初回には左前打も記録し、2安打であっさりと攻略した。

 走塁でも抜け目のなさを発揮。初回の打席の後、二塁に進み、柳田の一邪飛でタッチアップに成功。「狙える時にスキを突くのは大事」と意識の高さが表れた。

 工藤監督は対外試合3戦にすべて2番で先発起用。「ランナーがいればよりよい形で次に回せる」。昨季の最多安打男に、単なるつなぎではなく、チャンスを拡大する役割を期待している。犠打で二塁に進めるだけでなく、強攻策で一、三塁にするのが理想。攻撃的な野球を実現するのが、2番中村晃だ。