中日高橋周平内野手(21)が開き直りの境地で勝負の3月に挑む。キャンプ打ち上げ翌日の27日、ナゴヤ球場で朝から自主トレに励んだ。悩んで結果を出せなかった昨年の経験を生かし、バットも心も「フルスイング」でレギュラーをつかみにかかる。

 「自分でできないことはやってもしょうがない。いつもと変わらず、自分らしく、自分を信じてやりたい。結果が出なくても落ち込まず、元気を出す。思い切ってやるだけです」

 昨年は精神的に追い込まれていた。大きな期待を受け、遊撃で使われ続けたが守備のミスも重なり、悪循環に陥った。オープン戦19打数2安打の大不振で3月10日に2軍落ち。完全に、らしさを失っていた。

 順調に滑り出した沖縄・北谷キャンプでは中盤に疲れが見えたものの、終盤持ち直した。21日のロッテ戦ではとらえた打球を連発し2安打。好感触で沖縄を離れ、この日は約30分マシンで打ち込んだ。「感覚は悪くない」と上り調子だ。

 今日28日のロッテ戦(ナゴヤドーム)からオープン戦が本格的となる。谷繁兼任監督は今後も三塁で使い続ける方針。ここまでは昨年と似たような状況で「今年もプレッシャーはある」と言うが、高橋周自身が変わった。昨年から追求してきた打撃フォームを固め、自信も備えている。「結果も大事、内容も大事。両方ともできたらいい。できなかったらしょうがないと思って、やります」。雑念は捨てて突っ走る。【柏原誠】