阪神の2年目梅野隆太郎捕手(23)が24日、出場選手登録を抹消された。出場機会が激減しており、和田豊監督(52)は「修業に行かせる」と理由を説明した。DeNA戦の試合前練習に参加した梅野は、引き揚げる際に首脳陣へあいさつ。プロ入り初の2軍落ちを「監督にはキャッチャーのことをしっかり勉強してくるようにと言われた。(出場)機会が減っていたのでプラスに考えていきたい」と冷静に受け止めた。

 当初は4年目を迎えた和田阪神のキーマンだった。ルーキーイヤーの昨年は1年間通して1軍に同行し、チームの捕手最多の92試合に出場。今季の開幕前には和田監督から「全部いくぐらいの気持ちでいってほしい」と正捕手として期待を受けた。メッセンジャーら、開幕ローテーション入りした6人の今季初登板もすべてマスクをかぶった。しかし、試合を重ねるにつれて配球面などの課題が浮き彫りになった。ベンチを温める日が増え、最近の先発マスクは岩田の登板時のみになっていた。

 長所の打撃も32試合で88打数21安打2本塁打、打率2割3分9厘とアピールしきれなかった。配球、投手との意思疎通、打撃の修正…。2軍でのやり直しに向けて「準備をしっかりやって、ひたむきに頑張っていくだけです」と気持ちを切り替えた。

 梅野の2軍落ちはもがくチーム状況の象徴でもある。藤井、鶴岡の経験値に対抗するには、梅野らしさの復活とレベルアップが求められる。1軍で戦力となるために、ここからの時間を無駄にできない。【松本航】