日本ハム大谷翔平投手(21)が、後半戦最初のマウンドでメモリアル&おかわり弾を浴びながらも、昨季に並ぶ11勝目を挙げた。

 3点リードの4回に先頭の4番中村に左翼席へ28号ソロを運ばれ、通算300号と1000安打をW達成された。4点リードの5回には、再び中村に2打席連発の29号満塁本塁打を浴びて同点に追いつかれたが、6回にレアードが来日初の1試合2本塁打となる決勝の17号ソロ。8回には打線が6点を追加するなど大量援護にも恵まれた。6回まで投げ7安打、今季ワーストタイの5失点、7奪三振。最速は5回、中村に被弾した直球の159キロだった。

 球宴では17日の第1戦(東京ドーム)で先発し、2回2安打1失点。前カードの楽天3連戦は欠場し、中6日と万全を期すマウンド。試合前には「練習中から気にしていました」と、母校の花巻東が2年ぶり8度目となる夏の甲子園出場を決定。朗報に喜んだ二刀流右腕が、勝利数で早くも昨季に並んだ。降板後は「全体的に苦しいピッチングになってしまいました。変化球が思うように決まらず、ストレートで何とかカウントを整えるという流れが続いたので『こういうふうに打ち取ろう』『こうやって三振を取ろう』というゲームメークができなかった。野手のみなさんに助けてもらった試合ですね」と振り返った。

 <初回> ピンチを招くもバックの好守に助けられた。1死から2番栗山に左中間へ二塁打を浴び、1死二塁。3番浅村は空振り三振。4番中村には初球の153キロ直球を右翼へライナーで運ばれたが、岡がランニングキャッチする好プレー。無失点で切り抜けた。

 <2回> ピンチを背負った。先頭の5番森に二塁へ内野安打。犠打で送られ、初回に続いて1死二塁とされたが、7番メヒアは遊ゴロ。8番鬼崎は三ゴロに仕留めて得点は許さなかった。

 <3回> 1死から1番秋山に左前打を浴びたが、後続を冷静に打ち取った。

 <4回> 先頭の4番中村に左中間へ28号ソロを浴びる。続く5番森は一ゴロ。6番脇谷は三塁への内野安打で再び走者を背負ったが、7番メヒアは中飛。8番鬼崎は左飛に打ち取り、さらなる失点は食い止めた。

 <5回> 9番炭谷にストレートの四球。1番秋山は155キロの直球で空振り三振も、2番栗山には右前打。3番浅村は初球151キロ直球が左肘付近に直撃する死球で1死満塁。4番中村にはカウント1ストライクからの2球目、ここまでの最速となる159キロ直球を右翼席へ運ばれた。2打席連発のおかわり被弾は同点29号グランドスラム。後続は断ったが、同点に追いつかれた。

 <6回> 勝ち越してもらった直後は、先頭の7番メヒアを変化球で見逃し三振。8番鬼崎は遊ゴロ。9番炭谷は空振り三振で、この日初めての3者凡退。