2位で並んでいたノースアジア大(旧秋田経法大)と青森大が1試合だけの決定戦を行い、ノースアジア大が現校名では初めて神宮大会東北地区代表決定戦出場を決めた。加藤真隆(1年=西目)の先頭打者ホームランなど10安打で5得点。畠山慎平(3年=能代商)が9安打1失点で粘投し、勝った。昨秋10季ぶりに1部復帰を果たしてから3季目で神宮大会への挑戦権を獲得した。

 加藤の1発がチームを勢いづけた。これまで2番、この日初めて1番に起用された加藤が1回表、左翼席にたたき込んだ。「打ったのは内角の真っすぐ。イメージ通りだった」と会心の表情。「この決定戦に合わせて、チームは高いモチベーションで練習してきた。それが出せた」という。

 秋季リーグ6勝4敗で青森大と同率。チームの今季の目標だった「2位以上で東北地区代表決定戦進出」をこの一戦にかけた。畠山が力投。バックの好守備も光った。「勝ちたかった。みんなが気持ちを1つにした結果が表れた」と畠山は力を込めた。

 前身の秋田経大、秋田経法大時代に春3度、秋8度優勝の名門だが、その後低迷が続いた。金足農で甲子園ベスト4などの嶋崎久美監督(67)が、復活の期待を背に12年に就任。3部からはい上がり、ついに1部2位まで来た。「選手はよく頑張った。東北、全国の舞台を経験させたい」と名将は目を細めた。

 東北地区代表決定戦(10月24~26日、福島・開成山球場)に向けて、畠山は「うちは投手を含めた守りのチーム。粘り強く戦い、1つ1つ下から勝ち上がっていく。結果としての優勝を目指す」と初の神宮大会へ意欲をみせた。【北村宏平】

 ◆明治神宮大会東北地区代表決定戦 北東北大学、仙台6大学、南東北大学の3連盟の秋季リーグ戦上位、計7チームが1枠の出場権を争う。北東北2位となったノースアジア大は1回戦で仙台6大学3位との対戦が決まっている。3連盟の各1位は準決勝から登場。2、3位チームは優勝まで4試合を戦わなければならない。今年は10月24~26日に福島・開成山球場で行われる。