今季初先発となったDeNA藤浪は、3回を投げて3失点。勝ち負けこそつかなかったが、6四球を与えるなど厳しい内容だった。今季の初登板であり、割り引いて見てあげたい気持ちもある。しかし32歳のベテランで、1軍経験も十分な投手。シビアな視線で評論したいと思う。
立ち上がりからいきなり3連続四球はない。真っすぐ、変化球のいずれかでストライクが取れればいいのだが、軸にできる球種がない。投球フォームを見ても、上半身と下半身のタイミングが合っていない。リリースポイントが安定しないから、腕を振って投げると抜け球になり、それが嫌で抜けないように加減すると引っ掛けてしまう。
リチャードに助けられなければ、3失点では済まなかっただろう。初回1死二、三塁、カウント3-1から内角のボールゾーンに抜けた真っすぐを空振り。3回1死一、二塁でも初球、内角のボールゾーンに抜けた真っすぐを空振りした。藤浪と対戦するなら、この球に手を出しているようでは話にならない。最初の打席で見逃せば四球になっていたし、四球の直後に回ってきた2打席目も重圧をかけられた。一気に攻略するチャンスを逃してしまった。
ファームでは10試合のうち8試合に先発して防御率は2・25。40イニングで13四球2死球なのだから、この日の試合ほど悪くない。褒められはしないが、荒れ球を武器にするにしても、せめてこのぐらいの四球数ではいてほしい。この試合では3度、3ボールになった直後に投げた真っすぐでストライクが取れていた。バッターに打つ気がないときはストライクは取れている。ふだんからこの感覚を意識し、体に染み込ませて投げられるようにしてほしい。
厳しい言い方になってしまうが、この試合の投球内容を見る限り、とても1軍の試合で投げられるようなレベルに達していない。技術面、精神面の両方を見つめ直し、立て直しが必要だろう。(日刊スポーツ評論家)




