高校生NO・1右腕、県岐阜商・高橋純平投手(3年)は3球団が競合した末に、ソフトバンクが交渉権を引き当てた。くじを引いた通算224勝の工藤公康監督(52)に「プロでどうしたら勝てるのかというのを学びたい」と早くも弟子入りを宣言。今夏は左太もも裏肉離れで苦しんだだけに、プロ仕様の体を作り上げて憧れの世界に飛び込む。
端正なマスクが崩れた。ドラフト中継の画面を見つめていた高橋は、当たりくじを引き当てたソフトバンク工藤監督のしぐさに思わず笑った。交渉権を得たのは、圧倒的な強さでパ・リーグ優勝を決めた常勝軍団。高校生NO・1右腕は「本当にレベルの高い選手がそろっていて、自分も早くその中で活躍できるように努力していきたい」と満面の笑み。気分はすでにソフトバンクの一員だった。
目指すべきプロ野球選手が監督になる。ドラフト会場から「一緒に野球をやろう!」と呼びかけた工藤監督に、律義にも頭を下げた。愛工大名電からプロの世界で29年間も現役を続け、通算224勝のレジェンド。高橋はお手本とも言える指揮官に「投手だった監督のもとで出来ることは楽しみ。プロでどうしたら勝てるのか学びたい」と、対面が待ち切れない様子だ。
肉体改造にも着手している。岐阜大会で幕を閉じた夏が終わってから、通常の練習と並行して週に3度のジム通いを続けている。今夏は左太もも裏肉離れの影響で公式戦の登板は1回2/3だけ。わずか24球で最後の夏を終えた。「右足の踏み込みに耐えられるように、左足だけを強化する練習も取り入れている」。故障しにくい体を求めてトレーニングやケアの方法を学んでいる。
福岡の街には縁もゆかりもないが、熱狂的なソフトバンクファンの姿はイメージできる。「日本シリーズの見方が全然、変わりますね。1日でも早く選手の名前と顔が一致するようにしないといけない」。明日24日から始まる日本シリーズはテレビにくぎ付けになりそう。最終的な目標は「前田健太さんのような日本のエース」。だが、まずは体作り。そして「年間10勝できるような投手」を目指す。【桝井聡】
<高橋純平(たかはし・じゅんぺい)アラカルト>
◆生まれ 1997年(平9)5月8日、岐阜市出身。
◆中学で142キロ 中学時代は揖斐パワーボーイズに所属し岐阜県選抜に選ばれた3年秋の大会で142キロをマーク。
◆家族 両親と姉2人。父康二さんは薬剤師、母奈穂子さんは理学療法士。
◆純粋で平穏 純平の名は純粋で、平穏な人生を歩んでほしいと願い、両親が付けた。
◆多彩な球種 しなやかなフォームから投げ込む力のある直球に加え、カーブ、スライダー、スプリットと球種も豊富。
◆携帯はドコモ 最近、ソフトバンクからドコモに変更。母奈穂子さんは「また変えないといけないですね」と苦笑い。
◆趣味 読書、映画観賞、音楽鑑賞。好きな歌手は「三代目J Soul Brothers」
◆食べ物 好物は肉類や海老。苦手なものは梅干し、ピーマン、トマト。
◆身体 183センチ、76キロ、右投げ右打ち、50メートル6・5秒、握力は右60キロ、左57キロ。血液型はA型。



