海外FA権を保持しているソフトバンク松田宣浩内野手(32)が、権利行使する可能性があることが29日、分かった。ソフトバンクは新たに複数年の条件提示を用意しているようで、残留が基本線とみられる。ただ関係者によると、新たなチャレンジにも興味があり、申請期限ぎりぎりまで熟考を重ねるつもりという。今季35本塁打を放ったFA市場の目玉がFA宣言すれば争奪戦は必至の状況だ。

 2年連続日本一を達成したホークスの象徴である松田が、FA宣言する可能性があることが判明した。今季でソフトバンクとの2年契約が切れ、権利行使が可能な状況だ。豊富な資金力を持つ球団は大型条件を用意して残留を要請する方針。松田本人は現在、宣言をするかどうか熟考を重ねている段階という。

 基本的には残留が第一と考えているようだ。05年のドラフトでソフトバンク入団。順調に実績を重ね、4度のリーグ優勝、3度の日本一に貢献した。今季も自己最多35本塁打を放ち、30歳を超えてもさらに成長を続けている。希望枠で入った経緯もあり、ここまで育ててもらった恩義を十分に感じている。6月に海外FA権を取得した時には「長く使ってもらっているおかげだとあらためて思う」と話していた。

 一方で、今季でプロ10年目のシーズンという区切りを迎え、新たなことにチャレンジしたいという気持ちも芽生え始めているようだ。好奇心旺盛な性格でもあり、他球団の評価を聞いてみたいという心境になっても不思議ではない。もしFA宣言すれば、獲得に乗り出すとみられ、争奪戦に発展しそうな状況だ。その場合でも、宣言残留の可能性も当然ある。

 今後は侍ジャパンの一員として国際大会「プレミア12」にも参戦しながら、プロ野球人生の大きな岐路だけに、検討を重ねていくとみられる。鷹の元気印の動向に、さらなる注目が集まる。