巨人ドラフト1位の桜井俊貴投手(22=立命大)が、マイペースを貫いた。8日、川崎市のジャイアンツ球場で新人合同自主トレがスタート。キャッチボールで同期が約70メートル離れる中、期待の右腕は50メートルほどで終了。高橋監督らが視察し、最も注目する中でもスローペースだった。「あまり気にせず、自分のことだけをやりました。キャッチボールも5割くらいの力でした」と周りは関係なかった。

 今後の計画にもブレはない。21~28日まで大学の卒業テストのため、1度帰省する。「具体的には分からないけど、2月の初めにブルペンに入ります」。近年のドラフト1位で入団した投手の大半が、1月中にブルペン入りしてきたが、焦ることはなく、お披露目は宮崎キャンプとなりそうだ。

 どんな状況でも、自分を貫くスタイルは変わらない。大舞台でも緊張はしない。大学時代、全国大会の試合時間が近づいてもロッカー室でバナナを食べ、チームメートと雑談をするなどリラックスムード。プロの世界に飛び込んだ初日でも「緊張はしませんでした」といつも通りだった。

 高橋監督は期待の右腕について「投げられていた。今は焦る必要はない。時間をかけて作ればいい」と求めた。桜井は新人合同自主トレのテーマを漢字1文字で「明」と表現した。「けがなく明るくいきたい。焦っても仕方ないので。スタミナをアピールしていきたい」。今までと変わらぬスタイルで、プロとしての第1歩をスタートさせた。【細江純平】

<巨人ドラ1投手主な初ブルペン>

 ◆99年上原  2月1日

 ◆05年野間口 1月16日

 ◆06年辻内  2月5日

 ◆07年金刃  1月16日

 ◆08年村田透 1月22日

 ◆11年沢村  1月29日

 ◆13年菅野  2月1日