新助っ人はサファテ級! オリックスの自称最速103マイル(165・7キロ)男、エリック・コーディエ投手(29=マーリンズ)が宮崎キャンプ初日の1日、ブルペン投球を披露した。米球界でも屈指の速球派。抑え役を期待される右腕は「いい感じ。まだ軽くだよ」と肩慣らしを強調したが、受けた瓜野ブルペン捕手は「めっちゃ速く感じた。体感で150キロは出ていた」と証言した。

 まさに“腕”マンショーだった。福良監督の「新外国人野手の打撃を見た後に投げさせて」との要望により、コーディエは1軍投手の最後に投球を始めた。改装して10レーンに増えたブルペンにひとりぼっち。「1人で投げると思ってなかった。ちょっとナーバスになった」。フロントやコーチ陣がずらりとそろう御前投球で、すべての変化球も含めて35球を投げた。

 首脳陣はそろって高評価を与えた。福良監督は「球が重そう。ツーシームが良かった。雰囲気はある」と納得顔だ。球団はソフトバンクの守護神サファテのような活躍を期待しており、酒井投手コーチは「そうなれる存在。球に力があるし、長打は打たれにくいだろうね。日本のマウンドやボールにも対応力がありそう」とうなずいた。

 寒くて有名な米ウィスコンシン州の出身。この日の宮崎は少し肌寒かったが、コーディエはどこ吹く風だ。「マイナス5度のような場所でも投げていた。全然平気だよ」と半袖で投げ続けた。自慢の速球に加え、威圧感もたっぷり。立派なあごひげをたくわえた「ひげ魔神」は他球団の脅威となりそうだ。【大池和幸】