サプライズ選出はあるか。中日岡田俊哉投手(24)が5日、沖縄・北谷キャンプを視察した侍ジャパン小久保裕紀監督(44)から高評価を受けた。左の中継ぎが手薄な侍ジャパンだけに、3月5、6日の強化試合(対台湾、ナゴヤドーム、京セラドーム大阪)での代表初招集も夢ではない。

 細身の左腕がブルペンの端で投球練習を始めると、小久保監督が捕手の後ろに移動した。視界に入った岡田は「今日のボールをしっかり見ていただこうと、力が入りました」。47球を投じる間、小久保監督はその場を動かなかった。

 「又吉や岡田も非常にいいボールを投げていた。福谷は(昨年)なぜ打たれたのかと思うような球。岡田は去年(プレミア12)も候補だったけど、肩肘に不安があるとのことで見送った。キレもいいし制球もいい。肩肘がよさそうでよかった。候補の1人」

 福谷、又吉のような目を見張る球はないが、実績も能力も高い中継ぎのスペシャリスト。日本代表が課題とするピースだけにチャンスは広がる。現時点ではまだ球団側に内定の打診はないが、注目されているのは間違いない。

 同じ和歌山出身の大先輩率いる侍ジャパン入りは岡田の目標。「ありがたいこと。左のリリーフは(楽天)松井君だけだった。ほかにもいると思うけど、目に留まるようにしたい」と新たなモチベーションを見つけたようだ。【柏原誠】

 ◆岡田俊哉(おかだ・としや)1991年(平3)12月5日、和歌山県生まれ。智弁和歌山では春夏4度甲子園出場。09年ドラフト1位で中日に入団。13年に66試合に投げリリーフとして台頭。先発に挑戦した14年は結果を残せず、昨季は再びリリーフに専念。179センチ、65キロ。左投げ左打ち。夫人と1女。今季の推定年俸3400万円。