離脱前の駆け込みアピールだ。ロッテのドラフト1位、平沢大河内野手(18=仙台育英)がオリックスとの練習試合に「9番遊撃」でフル出場。4回2死二塁、追い込まれてからワンバウンドしそうな難しい内角フォークをすくい、右前にポトリと落とした。「直球待ちだったんですが、体がうまく反応した感じ」。二塁走者を迎え入れ、オープン戦含め3試合目で、NPBチーム相手の初安打初打点を記録した。

 3拍子そろっていることを証明した。送球間にスルっと二塁へ到達。次打者の中前打で4点目のホームを踏んだ。「ヒットより大事」という守備では3回に併殺を完成させるなど、無失策で内野の要を守りきった。新たに編成された中村との二遊間も安定。銃刀法違反で逮捕、釈放されたナバーロが抜けた穴を「チャンス」と言い切ったことに、「結果が出てホッとしました」と笑った。

 28日に仙台育英の卒業式を控えるため、26日にチームを離れる。伊東監督は「明日、もう1試合出してから行かせようと思う」と今日25日の西武戦起用を明言。3月以降、1軍に残すかどうかはまだ決まっていないという。目指す開幕1軍を占う1つの節目。「しっかり結果を残して帰りたい」。侍ジャパン小久保監督にも絶賛された黄金ルーキーが、全力の爪痕を残す。【鎌田良美】