究極の「便利屋」を極める。楽天戸村健次投手(28)が、今日27日の韓国・斗山との練習試合(宮崎お倉ケ浜)に実戦初先発する。「もうこの年齢なので、何かを試したいとかは言っていられない。シーズンと同じ緊張感で臨みますよ」と、3月25日の本拠地開幕を見据え目をぎらつかせた。

 昨季は先発と中継ぎの両方で活躍し、則本に次ぎチーム2位となる7勝、投球回数131回1/3を記録した。今季初登板は21日中日とのオープン戦。5回から救援で2イニングを投げ0点に抑え、今回は中5日で先発マウンドに上がる。戸村は「求められる場所で結果を出すのがプロです。使うのは監督、与田さん、森山さん。僕はどこでもやれるように準備をするだけ」と高いプロ意識で取り組む。2年連続で先発と中継ぎの二刀流を託される可能性さえ、意気に感じている。

 何事にもぶれない心があるから、どんな場所でも輝ける。「自分はゴロを打たせて取る投手。低めに、ストライクを投げることだけ意識している。それで打たれたら仕方ない」。激しさを増す、若手の先発ローテ争いにも惑わされない。「他人は他人です。それを気にするよりも、自分のやるべきことをやるのが一番」。今年も、大車輪の活躍で投手陣を支える。