巨人長野久義外野手(31)は球団史上初となる、1番打者の開幕から2戦連続本塁打を決めた。

 長野が、2試合連続の本塁打を放った。6回無死一塁、ヤクルト古野から2号2ランを放ち、ダメ押しした。開幕から2試合連続アーチは、球団では02年の清原以来。99年に高橋監督も達成したが、1番打者では球団史上初の記録だった。「2試合連続? ヒットが出ていませんから」と2戦で計2安打の現実を見つめ、トップバッターとしての反省が口をついた。

 前夜がパワーなら、この日は技で放った1発だった。初球の外角スライダーを狙い澄ましたかのように右翼席に運んだ。「逆方向にうまく打てました」と納得の右方向へのアーチで、先発野手全員安打を達成した。「修さん(村田)が打った時に、(野手で無安打なのは)僕だけだと思っていたので、良かったです」と安堵(あんど)した。

 オープン戦は、下半身の張りで4試合連続で欠場した時期もあったが、シーズン開幕からアクセル全開。「体は元気ですし、万全の状態です」とアピールした。「とにかく、花粉症がひどくて…。(報道陣の)みなさんも気をつけてください」と長野節も全開。チーム屈指の夏男のバットが桜の開花とともに、快音を響かせた。【久保賢吾】

 ▼巨人が13年(1分け挟んで7連勝)以来の開幕連勝発進。巨人の新人監督で開幕連勝は1リーグ時代の44年藤本英(3連勝)2リーグ制後の50年水原(2連勝)81年藤田(4連勝)に次いで4人目だ。長野が開幕戦に続いて本塁打。巨人で開幕戦から2戦連発は02年清原以来、14年ぶり15度目。1番打者で連発は球団史上初めてだ。開幕戦からの連続本塁打は89年ブーマー(オリックス)の5試合が記録だが、巨人では60年藤尾、99年高橋、02年清原の3試合が最長。長野が今日の試合で高橋監督らが持つ球団記録に挑戦する。