先発した富士大のプロ注目右腕小野泰己投手(4年=折尾愛真)が7回4安打13三振1失点で青森大を下し、優勝に王手をかけた。30日、勝った方が優勝となる八戸学院大(青森)を制し、同校初の5連覇を狙う。

 圧巻は2回だった。「クリーンアップを抑えれば波に乗れる」とこの日自己最速タイの151キロの直球を2度投げ込み、手元で鋭く落ちるフォークも駆使して3者連続見逃し三振。スタンドから見届けたスカウトの度肝を抜いた。オリックス上村スカウトは「勝負どころを抑える力を持っている。間違いなく上位候補」と太鼓判を押した。

 小野は「チームの力になれていなかった。まずは30日勝って神宮で自分の投球ができるか」と優勝だけを見据えた。