鮮やかに、連敗を“ブロック”した。巨人内海哲也投手(34)が、快投でチームの連敗を3で止めた。阪神メッセンジャーと息詰まる投手戦を演じ、7回途中1失点で4勝目。6月8日の西武戦から、登板4試合連続で連敗を止めた。今季初、東京ドームのお立ち台に上がった左腕は「この試合が起爆剤になれば」と7月反攻を宣言。7カード連続でカード初戦は黒星だったが、負の連鎖も止めた。
明確な理由はなくても、内海自身の経験が揺るがぬ根拠だった。7回途中1失点の好投で4勝目を挙げ、チームの連敗を3でストップ。登板4試合連続(6月15日楽天戦は勝敗なし)でチームの連敗を止め、7カード続いたカード初戦の黒星も止めた男は試合後、熱く語り出した。
内海 今日勝てば、チームも上向くイメージが僕の中であった。何とか勝ちたかった。
首位広島とは10・5ゲーム差が開いた。「離されたらいけない以上の差」が現実。それでも、08年に13ゲーム差の逆転優勝を味わった内海は、その差をひっくり返した奇跡を肌で知る。「チームが1つになるのが大事。粘って、みんなで勝ちを拾っていく」。ワンチャンスで奪った3点を必死の継投で守った。「(沢村を)信じて待っていましたよ」。内海が知る最高の勝ち方だった。
一丸に向け、グラウンド外でも先頭で動いた。交流戦最終戦の6月19日ロッテ戦後、投手陣の決起集会を実施。発起人は内海だった。投手陣を代表し、尾花、豊田両投手コーチに参加をお願いしたのも内海。「楽しく、ご飯を食べただけですよ」。野球談議はもちろん、普段とは違った話で盛り上がった。笑いの数だけ、絆も深まった。
前回登板から、中8日の間隔が空いた。先週は5試合のみで順番通りだが、唇をかんだ。「申し訳ない気持ちです」。自分が万全なら、エース菅野、ケガ明けのマイコラスの負担を減らせると考えたが、実現しなかった。「休んでばかりなんで…」。申し訳なさはこの日のボールに込めた。奪三振ショーを演じる阪神メッセンジャーに対し、真骨頂の粘りで勝った。
登板後、笑いながら、報道陣を揺さぶった。「新聞の報道でよりプレッシャーがかかった」。6月下旬の休養日、横浜・中華街で女子バレー日本代表の荒木絵里香と偶然会った。健闘を誓い合った内海が、マウンド上で“連敗ブロック”を決めた。【久保賢吾】
▼5月終了時には0勝2敗だった内海が、6月1日オリックス戦から4連勝。6月以降の巨人は11勝15敗だが、11勝の内訳は内海4勝、宮国3勝、マシソン2勝、菅野1勝、大竹寛1勝。6月以降は内海の4勝がチームトップで、内海以外の先発投手は2勝10敗。6月以降に先発で2勝以上は内海しかいない。



