今秋のドラフト候補に挙がる織田翔希投手(3年)が、苦しい展開ながらも、勝利につなげた。同点で迎えた2回、無死二塁。カウント2-2のピンチからセンバツ以来、初となる公式戦マウンドへ上がった。
ピンチにも動じない。苦しい状況の中でも、立ち向かった。マウンドに上がってすぐの3回、右手中指の血まめが潰れた。ベンチで村田浩明監督(39)が織田に声をかけた。「織田代わるか?」。織田は「代わりません」と即答した。割れたマメに影響しないよう、ボールを深く握ったり、少し肘を下げたり、と試行錯誤しながら、打ち取った。
この春のテーマは「まっすぐで押すところは押して、変化で逃げない」。センバツ、神村学園戦で許した先制打はフォークだった。自分の最大の武器は力強い真っすぐだったはずだ。「相手の打線がすごく振ってくるのは分かっていた。でも、そこで(変化球で)逃げるのではなく、力強いまっすぐで押していった」。真っすぐの制球が少しでも乱れると相手は見逃してくれない。それでも、真っすぐで勝負。テンポのいい投球を心がけ、打線に流れを引き寄せた。
試合を重ねながらセンバツの自分を越えていく。「バッターが張っていても打てないような真っすぐを投げたい。でも今日は、それが全くできてなかったです」。8回を投げ6安打2失点。織田は笑顔なく話し、次戦に気持ちを切り替えた。

