日本野球機構(NPB)は18日、早期導入を目指していたコリジョン(衝突)ルールの新基準について、後半戦開幕からの適用を断念した。16日のNPB規則委員会では、各球団の選手から理解が得られれば、後半戦開幕からの導入が可能との見解を示していたが、楽天が早期導入に難色を示すなど、12球団の足並みはそろわなかった。

 楽天の銀次選手会長は「今日、明日で十分な説明、理解がないまま導入するのはさすがに無理。これから先、全員が理解した上で、導入するなら前向きに考える」と話した。前日17日に球団側から説明を受けていなかったDeNA、ヤクルト、日本ハムの3球団の選手は、試合前までに説明されたが、全球団の意思統一には至らなかった。

 新基準の導入時期について、NPBは全球団からの理解があった時点からという見解を示し、3連戦の途中からは否定している。現状では最短で22日からとなるが、規則委員のヤクルト新純生専務は「説明が行き届いてからということになる。まだ分からない。検討していかなければ、いけない問題」と話し、中日西山和夫球団代表は「メドは分からない」と言った。新基準では、守備側の選手が走路に入ったか否かではなく、実際に衝突が発生したかを重視し、捕手のブロックや走者の体当たりが適用の対象となる。