大体大が天理大に6-4で先勝、3季ぶり37度目の優勝を決めた。天理大が今後連勝し勝ち点4で大体大と並んでも、勝率で及ばないため。大体大は1点を追う7回に庄野雄斗内野手(4年=履正社)の適時三塁打で追いつくと、2点スクイズなどでさらに4点を加え勝利に結びつけた。大体大は29日からの明治神宮野球大会関西地区代表決定戦(南港中央)に出場する。

 優勝を決める1勝は、秋晴れのようにすっきりとは進まなかった。大体大は4回表に先手を取ってもすぐ追いつかれ、6回に守りのミスで勝ち越された。打線は天理大の山本竜也投手(4年=天理)に7回1死まで9三振を喫した。

 そんな中でナインの心に火をつけたのは1番打者の庄野だった。走者を一塁に置き「狙っていた」と言う山本竜の速球を右翼線へ三塁打。天理大が救援陣を送り込むと、2番打者以降が呼応。2四球に相手守備の乱れ、暴投で2点勝ち越し。なお1死二、三塁で青木聡汰外野手(3年=橿原学院)のセーフティースクイズで二塁走者も生還し、この回5点奪取。流れを引き寄せた。

 機を見るに敏。2ランスクイズ成功に、中野和彦監督(57)は「勝ちたいという気持ちが出たプレーでした」と笑みを見せた。神宮への代表決定戦でも、大体大はしぶとい点取りスタイルで突き進む。【宇佐見英治】