中日福田永将内野手(28)がビシエドに挑戦状だ。9日、名古屋市内で、推定年俸1500万円から50%増となる2250万円で契約更改した。今季は終盤4番に固定され初の10本塁打をマーク。来季は左翼レギュラーが期待されるが、あえて目標を「一塁」に設定した。

 「自分は一塁と思っている」と言い切った。チーム最多22本塁打を放ったビシエドは来季も残留する。壁は分厚いが「それは毎年一緒ですから。自分自身をレベルアップするだけ」と強い口調で語った。

 捕手としてプロ入りした福田の今の本職は一塁。今季は高橋が故障で抜けたあとに、慣れない三塁で36試合先発する器用さも見せた。一塁は11試合、左翼が27試合。複数ポジション守れるのが強みで、現実には打撃を生かすため、どこかのポジションに収まるはず。もちろん出場機会の確保が優先だが、理想を常に念頭に置いて精進する。

 「昨年は無理だった体力面の課題はクリアできた。あとは技術です。まだまだよくなる感覚はある。レベルアップしないと通用しない」。下半身の弱さを小笠原2軍監督らに指摘されている。下半身で粘り切れないため、「低めの狙ったボールが内野ゴロになる」と課題は明確。この秋は足腰を意識したフォームを体にしみ込ませている。

 昨オフは平田らに同行した1月の自主トレも、1人で行うことを決めた。「1人の方がやりたいことをできると思う」。ストイックなさまは侍のよう。期待の大器は完全開花まで、まっしぐらに走る。【柏原誠】